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引用元:2015.10.5 07:03 産経ニュース

 東日本豪雨で被災した地域の高校生をサポートしようと、県教育委員会が、就職や進学、学費などの面でさまざまな支援策を実施している。就職希望者に対する支援としては、被災した高校生が採用選考で不利益にならないよう、県経営者協会など経済4団体と茨城労働局に緊急要請を行った。

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 高校生の就職試験は9月16日が解禁日だったが、被災して試験の通知が流されたり、郵便事情の悪化で通知が届かなかったりすることが想定される。被災した高校もあり、各種証明書の発行も困難な上、避難所にいて企業と連絡がつかないことも予想される。

 県教委はこうした事情を説明し、経済団体に対して「採用選考について適性や能力に基づく選考の機会を確保してほしい」とし、茨城労働局には「ハローワークなどの指導に配慮をお願いしたい」と要請した。

 一方、専門学校への進学希望者に対しても、出願や受験で配慮するよう県専修学校各種学校連合会に要請した。

 県教委によると、専門学校などは10月から募集を開始する学校が多いが、一部の学校で9月から出願者の人物像を学校側が求める学生像と照らし合わせて合否を決めるAO入試も始まった。制服を流されてしまい、面接に私服で臨まなけらればならず、精神的な負担を感じている高校生も多いという。

 また、入試関連の書類が水害で流されたり紛失したりすることもあることから、こうした生徒が不利にならないよう柔軟に対処することを要望した。

 さらに、県教委は被災家庭の経済的負担を減らそうと、県育英奨学資金の貸与者を緊急募集している。

 対象は県内居住者の子弟で、高校や特別支援学校の高等部、専修学校の高等課程などに在学し、家計を支えている人が台風18号の被害を受けて緊急に奨学金が必要となった人。

 県外の学校への通学者も含まれ、募集時点での人数制限は設けないという。

 貸与月額は国公立学校への自宅からの通学が1万8千円、私立学校への自宅からの通学が3万円など。貸与期間は9月から平成28年3月まで。年度末に継続することもできる。

 県教委は被災地域の学校に通知しており、希望者は学校を通じて申請する。詳細は県教委のホームページに掲載されている。

 このほか、日本学生支援機構も大学生らを対象に奨学金を実施している。