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引用元:2015年09月04日 河北新報

 児童、生徒の犯罪やいじめ、非行の情報を警察と学校で共有する「学校警察連絡連携制度」が秋田県でも動き始めた。3日、市町村立学校を対象にした協定が県内で初めて、北秋田市、上小阿仁村の両教育委員会と北秋田署の間で結ばれた。

 同制度では、児童・生徒を逮捕、補導した場合やいじめ、暴力行為、犯罪被害があった場合、学校と警察が互いに氏名、概要などを連絡する。これまでは事案ごとに判断していたため、教育現場の負担が大きかったほか、児童・生徒の個人情報が目的外に使用される懸念など情報管理上の課題もあったという。

 北秋田署であった協定締結式の後、上小阿仁村の高橋充教育長は「現在は村全体で子どもを見守っているが、警察と情報共有を進め、より安心して暮らせる村にしたい」と述べた。

 同制度をめぐっては、学校の指導責任があいまいになるとの指摘も出ている。子どもの人権問題に取り組む高橋佑輔弁護士(秋田弁護士会)は「学校が警察に連絡した後、児童・生徒への対応を警察任せにすることがないよう、今後の動きを注視したい」と話した。

 同制度は、東北各県でも県教委と県警の間で協定が締結されている。このうち青森、岩手、宮城、山形の4県は全市町村教委と警察署間で、福島は一部市町村教委と警察署間で協定が結ばれているが、秋田だけ遅れていた。