
引用元:レイバーネット日本
*B主幹、「A教諭の免職は当然」と発言
7月9日都立高校教員Aさん免職撤回裁判の第5回弁論・証人調べが、東京地裁で行われ35名の支援者が集まった。(民事第36部 吉田徹裁判長)
今回は、前回証人尋問を行う予定だった、Aさんが免職当時の同学年の学年主任B主幹の証人尋問。B氏は事実上、Aさん免職の都教委への「橋渡し役」を果たした人だ。
Aさんは都立高校教員。「不適切」なメールを自分が担任していた女子生徒に多数送ったとして、昨年7月いきなり懲戒免職処分を蒙った。メールには、「大好きだよ」「ずっと抱きしめていたい」といった内容のものも含まれていた。確かにそこには思慮が足らなかった点はあった(この点は、Aさん本人も認めている)。しかしその女子生徒が非常に厳しい家庭環境に置かれていたという背景があった。
この女子生徒の家庭はきわめて複雑で、女子生徒は高校入学時から幼い兄弟の面倒を見させられ、家では勉強もできず親に高校もやめさせられそうな状況だった。その女子生徒が信頼を寄せたのが担任であったAさんであり、自ずとメールを通じたAさんへの精神的要求の度合いは高まっていった。そのような事態の中でAさんが、誠心誠意女子生徒に関わろうとしたことは事実である。その後女子生徒は高校を卒業し、今は親からの精神的苦痛から逃れるために「シェルター」に避難し、現在は自立し仕事をしている。
都教委は、女子生徒には1回も事情聴取をしていない。Aさんのみを悪者扱いにし、Aさんの言い分を全く聞かずにこの処分は強行された。
今回の証人調べでB氏は、都教委側弁護士から聞かれるがままに、「イエス」の発言を繰り返した。B氏は、Aさんはが女生徒と教師と生徒の関係以上の「異常」な関係であったということを何度も繰り返した。だから「免職」は当然であるといわんばかりに。しかし、原告側代理人加藤文也弁護士からの質問でその雰囲気は一変する。
*「女子生徒が精神的に追いつめられていたとは、思わなかった」というB氏
実は、Aさんが「不適切な関係」を作ったという女子生徒をB氏は女子生徒が高校1年生の時担任していたのである。女子生徒は後に親からの圧力(兄弟の面倒を見させられる、そのために学校に行けなくなる)を背景に不登校となるが、B氏は自分が担任していた高1の頃は「それほど緊急性を感じてはいなかった」と発言した。さらには、「(女子生徒)の人格が否定されるまでおいつめられていたという認識はなかった」のだという。
B氏のあと女子生徒を担任したAさんは、少なくともB氏と逆のとらえ方をした。そして、女子生徒を救いたいと考え悩んだのだ。その結果とったやりかたに「行き過ぎ」があったにせよ(それはAさん本人も認めている)、Aさんは研修を受け、課題を克服してさらに向上したいと考えていた。しかしB氏は、Aさんを学校から辞めさせようと動き始める。
*権限外の「退職」をほのめかしたことを認める
B氏は、なぜAさんが女子生徒にも物や金銭を与えたのかについての理由については、「覚えていない」と発言した。Aさんは、女子生徒が親から定期券代も出されなくなった状態で、お金を渡したのだ。職場の同僚(Aさんの学年の学年主任)としてその時やるべきことは、Aさんの相談に乗ってあげることではなかったのか。しかし、B氏がとった行動は、Aさんをただ「問い詰める」ことであった。Aさんを3時間以上「問い詰め」、さらには「そんなことなら学校を辞めた方がいい」とAさんに退職をほのめかした。少なくともB氏に退職勧告の権限はない。B氏は、「Aさんとの人間関係で、話の流れの中で『退職』の話は出た」と退職勧奨まがいの行動を正当化した。
*都教委のピラミッド型学校管理は、現状にそぐわない
Aさんは、今やっと職場に戻ることができている。免職執行の停止が裁判所がら出された後、都教委が即日抗告しAさんを研修所送りにした。しかしAさんを支援する人たちは、その研修所送りの執行停止の申し立てを行い裁判所がそれを認めた。流れが、都教委の意向とは逆になり始めている。
岩手県のいじめを苦にしたとされ自死した中学生の問題でも、学校内での問題の共有化の不十分性がクローズアップされている。石原都政から始まる都教委のやりかたは、校内の問題を力あるものが、強権的に「解決」しようとするものだ。この考え方はもはや通らない。都教委の体質そのものが、今変革を求められているのである。その意味でこの裁判は、Aさん個人にとどまるものではなく特に現場で悩みながら働く若い教員の労働条件の改善につながる闘いでもある。
Aさんが免職処分を受けてから、早くも1年がたとうとしている。都教委の「足どめ」行為で、Aさんは学校に戻れてもまだ授業に戻れていない。裁判は、次回がいよいよ結審だ。早期の勝利判決こそが、求められている。
次回裁判(結審)
8月17日(月)10:30 東京地裁
地下鉄丸ノ内線、日比谷線、千代田線 「霞が関」下車 A1出口を出てすぐ
*B主幹、「A教諭の免職は当然」と発言
7月9日都立高校教員Aさん免職撤回裁判の第5回弁論・証人調べが、東京地裁で行われ35名の支援者が集まった。(民事第36部 吉田徹裁判長)
今回は、前回証人尋問を行う予定だった、Aさんが免職当時の同学年の学年主任B主幹の証人尋問。B氏は事実上、Aさん免職の都教委への「橋渡し役」を果たした人だ。
Aさんは都立高校教員。「不適切」なメールを自分が担任していた女子生徒に多数送ったとして、昨年7月いきなり懲戒免職処分を蒙った。メールには、「大好きだよ」「ずっと抱きしめていたい」といった内容のものも含まれていた。確かにそこには思慮が足らなかった点はあった(この点は、Aさん本人も認めている)。しかしその女子生徒が非常に厳しい家庭環境に置かれていたという背景があった。
この女子生徒の家庭はきわめて複雑で、女子生徒は高校入学時から幼い兄弟の面倒を見させられ、家では勉強もできず親に高校もやめさせられそうな状況だった。その女子生徒が信頼を寄せたのが担任であったAさんであり、自ずとメールを通じたAさんへの精神的要求の度合いは高まっていった。そのような事態の中でAさんが、誠心誠意女子生徒に関わろうとしたことは事実である。その後女子生徒は高校を卒業し、今は親からの精神的苦痛から逃れるために「シェルター」に避難し、現在は自立し仕事をしている。
都教委は、女子生徒には1回も事情聴取をしていない。Aさんのみを悪者扱いにし、Aさんの言い分を全く聞かずにこの処分は強行された。
今回の証人調べでB氏は、都教委側弁護士から聞かれるがままに、「イエス」の発言を繰り返した。B氏は、Aさんはが女生徒と教師と生徒の関係以上の「異常」な関係であったということを何度も繰り返した。だから「免職」は当然であるといわんばかりに。しかし、原告側代理人加藤文也弁護士からの質問でその雰囲気は一変する。
*「女子生徒が精神的に追いつめられていたとは、思わなかった」というB氏
実は、Aさんが「不適切な関係」を作ったという女子生徒をB氏は女子生徒が高校1年生の時担任していたのである。女子生徒は後に親からの圧力(兄弟の面倒を見させられる、そのために学校に行けなくなる)を背景に不登校となるが、B氏は自分が担任していた高1の頃は「それほど緊急性を感じてはいなかった」と発言した。さらには、「(女子生徒)の人格が否定されるまでおいつめられていたという認識はなかった」のだという。
B氏のあと女子生徒を担任したAさんは、少なくともB氏と逆のとらえ方をした。そして、女子生徒を救いたいと考え悩んだのだ。その結果とったやりかたに「行き過ぎ」があったにせよ(それはAさん本人も認めている)、Aさんは研修を受け、課題を克服してさらに向上したいと考えていた。しかしB氏は、Aさんを学校から辞めさせようと動き始める。
*権限外の「退職」をほのめかしたことを認める
B氏は、なぜAさんが女子生徒にも物や金銭を与えたのかについての理由については、「覚えていない」と発言した。Aさんは、女子生徒が親から定期券代も出されなくなった状態で、お金を渡したのだ。職場の同僚(Aさんの学年の学年主任)としてその時やるべきことは、Aさんの相談に乗ってあげることではなかったのか。しかし、B氏がとった行動は、Aさんをただ「問い詰める」ことであった。Aさんを3時間以上「問い詰め」、さらには「そんなことなら学校を辞めた方がいい」とAさんに退職をほのめかした。少なくともB氏に退職勧告の権限はない。B氏は、「Aさんとの人間関係で、話の流れの中で『退職』の話は出た」と退職勧奨まがいの行動を正当化した。
*都教委のピラミッド型学校管理は、現状にそぐわない
Aさんは、今やっと職場に戻ることができている。免職執行の停止が裁判所がら出された後、都教委が即日抗告しAさんを研修所送りにした。しかしAさんを支援する人たちは、その研修所送りの執行停止の申し立てを行い裁判所がそれを認めた。流れが、都教委の意向とは逆になり始めている。
岩手県のいじめを苦にしたとされ自死した中学生の問題でも、学校内での問題の共有化の不十分性がクローズアップされている。石原都政から始まる都教委のやりかたは、校内の問題を力あるものが、強権的に「解決」しようとするものだ。この考え方はもはや通らない。都教委の体質そのものが、今変革を求められているのである。その意味でこの裁判は、Aさん個人にとどまるものではなく特に現場で悩みながら働く若い教員の労働条件の改善につながる闘いでもある。
Aさんが免職処分を受けてから、早くも1年がたとうとしている。都教委の「足どめ」行為で、Aさんは学校に戻れてもまだ授業に戻れていない。裁判は、次回がいよいよ結審だ。早期の勝利判決こそが、求められている。
次回裁判(結審)
8月17日(月)10:30 東京地裁
地下鉄丸ノ内線、日比谷線、千代田線 「霞が関」下車 A1出口を出てすぐ









