
引用元:2015年06月27日 09時42分 佐賀新聞
■14年の県内
佐賀県内で昨年1年間に刑法犯として摘発・補導された20歳未満の少年のうち、再犯率は30・9%と過去10年間で最悪だったことが26日、県警のまとめで分かった。刑法犯の少年の総数は10年前と比べ半減しているのとは対照的に、再犯率は上昇傾向。県警は立ち直り支援に力を入れているが、家庭環境なども関わる問題だけに、歯止めは容易ではない。
県警少年課によると、昨年、刑法犯で摘発・補導された少年は418人で、内訳は万引125人、自転車盗62人、傷害34人など。総数は前年に比べ92人減少。中でも万引が65人減ったのが大きな要因で、「店舗に防犯カメラの設置などが進み、学校現場での啓発活動も実を結んでいる」(同課)という。
■刑法犯総数は半減
一方、再犯率は前年に比べ5・6ポイント増加。年によってばらつきはあるものの、この10年間は「右肩上がり」の基調で推移している。昨年、計129人に上った再犯少年のうち、中学生が41人と3分の1近くを占め低年齢化が進む一方、共犯で犯罪行為を繰り返すケースも目立っている。
原因について、県警は「せっかく更生しようとしても、家庭や学校、地域に受け入れてもらえず、再び非行仲間に戻る少年も少なくない」と指摘する。
このため、少年を孤立させない「居場所づくり」として、高齢者施設への慰問や清掃ボランティア、お寺での宿泊体験などを企画してきた。一昨年には活動拠点「わだち」を多久市内に開設。農業体験や大学生との交流などを定期的に行っている。
ただ、こうした「警察主導」の取り組みは、まだ地域全体に浸透しているとはいえず、幅広い住民を巻き込んだ支援活動へと広げていけるかが課題。県警少年課の山下幹彦次席は「再犯防止には社会の受け皿が不可欠。地域全体で少年を見守り、手をさしのべていく機運を高めたい」と話す。
■14年の県内
佐賀県内で昨年1年間に刑法犯として摘発・補導された20歳未満の少年のうち、再犯率は30・9%と過去10年間で最悪だったことが26日、県警のまとめで分かった。刑法犯の少年の総数は10年前と比べ半減しているのとは対照的に、再犯率は上昇傾向。県警は立ち直り支援に力を入れているが、家庭環境なども関わる問題だけに、歯止めは容易ではない。
県警少年課によると、昨年、刑法犯で摘発・補導された少年は418人で、内訳は万引125人、自転車盗62人、傷害34人など。総数は前年に比べ92人減少。中でも万引が65人減ったのが大きな要因で、「店舗に防犯カメラの設置などが進み、学校現場での啓発活動も実を結んでいる」(同課)という。
■刑法犯総数は半減
一方、再犯率は前年に比べ5・6ポイント増加。年によってばらつきはあるものの、この10年間は「右肩上がり」の基調で推移している。昨年、計129人に上った再犯少年のうち、中学生が41人と3分の1近くを占め低年齢化が進む一方、共犯で犯罪行為を繰り返すケースも目立っている。
原因について、県警は「せっかく更生しようとしても、家庭や学校、地域に受け入れてもらえず、再び非行仲間に戻る少年も少なくない」と指摘する。
このため、少年を孤立させない「居場所づくり」として、高齢者施設への慰問や清掃ボランティア、お寺での宿泊体験などを企画してきた。一昨年には活動拠点「わだち」を多久市内に開設。農業体験や大学生との交流などを定期的に行っている。
ただ、こうした「警察主導」の取り組みは、まだ地域全体に浸透しているとはいえず、幅広い住民を巻き込んだ支援活動へと広げていけるかが課題。県警少年課の山下幹彦次席は「再犯防止には社会の受け皿が不可欠。地域全体で少年を見守り、手をさしのべていく機運を高めたい」と話す。