引用元:2015年06月01日 毎日新聞
本島南部の高校で、創立以来、卒業生が納めてきた同窓会費の使途が最大約670万円分確認できない状態になっていることが31日までに、学校関係者への取材で分かった。当時PTAの会計担当として、同窓会費も管理していた40代女性(1993年から2014年4月ごろまで勤務)が従来使っていた口座を昨年、解約し通帳を破棄した。女性によると、領収書もほとんど残っていないという。
学校側は昨年、マイクロバスを購入する計画があり、同窓会に協力を依頼した。同窓会長の男性は当初協力する姿勢を見せたが、詰めの折衝になると「金がない」として断ったという。関係者によると、昨年5月22日に新たに開設された同窓会費の通帳には約120万円が記帳されていた。同窓会費はこれまで約800万円集められているが、現時点で約12万円分の領収書しか確認されていない。残りの約670万円の使途が確認できない状態だ。同窓会長はことし5月、学校側に06〜14年度までの同窓会費の使途について記した資料を提出したが、女性の記憶に基づくもので通帳や領収書などはなかった。
女性は昨年1月、PTA費の複数の口座を解約して通帳も破棄していた。学校関係者はことしに入って、PTA費の一部口座の取引記録を銀行から取り寄せた。女性が記した09〜13年度のPTA費「生徒派遣費」の出納簿と過去の取引記録を精査すると、多数の誤差が確認された。
女性は本紙の取材に「通帳は必要ないと思って自分の判断で捨てた。学校行事などで同窓会費を使う場合、同窓会関係者に直接お金を渡していたので、領収書はほとんど出していない。流用はしていない」と話した。同窓会長は「学校側に話すことを止められている。(取材は)遠慮したい」とした。
同校校長は「通常、通帳を解約することはしない。破棄することもあり得ない」と問題視している。(梅田正覚)
(琉球新報)
本島南部の高校で、創立以来、卒業生が納めてきた同窓会費の使途が最大約670万円分確認できない状態になっていることが31日までに、学校関係者への取材で分かった。当時PTAの会計担当として、同窓会費も管理していた40代女性(1993年から2014年4月ごろまで勤務)が従来使っていた口座を昨年、解約し通帳を破棄した。女性によると、領収書もほとんど残っていないという。
学校側は昨年、マイクロバスを購入する計画があり、同窓会に協力を依頼した。同窓会長の男性は当初協力する姿勢を見せたが、詰めの折衝になると「金がない」として断ったという。関係者によると、昨年5月22日に新たに開設された同窓会費の通帳には約120万円が記帳されていた。同窓会費はこれまで約800万円集められているが、現時点で約12万円分の領収書しか確認されていない。残りの約670万円の使途が確認できない状態だ。同窓会長はことし5月、学校側に06〜14年度までの同窓会費の使途について記した資料を提出したが、女性の記憶に基づくもので通帳や領収書などはなかった。
女性は昨年1月、PTA費の複数の口座を解約して通帳も破棄していた。学校関係者はことしに入って、PTA費の一部口座の取引記録を銀行から取り寄せた。女性が記した09〜13年度のPTA費「生徒派遣費」の出納簿と過去の取引記録を精査すると、多数の誤差が確認された。
女性は本紙の取材に「通帳は必要ないと思って自分の判断で捨てた。学校行事などで同窓会費を使う場合、同窓会関係者に直接お金を渡していたので、領収書はほとんど出していない。流用はしていない」と話した。同窓会長は「学校側に話すことを止められている。(取材は)遠慮したい」とした。
同校校長は「通常、通帳を解約することはしない。破棄することもあり得ない」と問題視している。(梅田正覚)
(琉球新報)