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引用元:2015.5.31 07:07 産経ニュース

 昭和40~50年代、学生運動などによる混乱で卒業式が2度中止なった福井大で30日、60代になった当時の卒業生を福井市のキャンパスに招いて約40年越しの「卒業式」が開かれた。全国各地から324人が出席し、学友と旧交を温めた。

 福井大では、学費の値上げなどをめぐって学生と大学側が衝突した昭和47年と学生運動が激化していた52年、卒業式を中止した。卒業生は両年合わせて1045人で、卒業証書は郵送などで手元に届けられた。

 卒業後、それぞれが社会人として歩み始めたが、卒業式がなかったことは同窓会などで集まるたびに話題になっていたという。

 60代を迎え、念願を果たそうと、有志が実行委員会を立ち上げて卒業式を企画。47年卒の同大の岩井善郎副学長(65)が卒業生と大学側との橋渡し役となり、実現にこぎつけた。

 卒業式は、大学祭に合わせて卒業生をキャンパスに招待する「ホームカミングデー」の一環として開催。当時の卒業式の会場として使われるはずだった体育館で行われ、真弓光文学長が卒業生代表に卒業証書を模した記念メッセージを授与した。学生団体による当時の学歌の合唱もあり、卒業生たちは懐かしそうに口ずさんでいた。

 卒業後は教員として学生を送り出してきた岩井副学長は「卒業式は大学から新しい世界に進むための区切り。心残りだったので、実現できてうれしい」と感慨深げに話した。