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引用元:毎日新聞 2015年10月13日 21時49分

 群馬県立伊勢崎清明高校が、生徒の住所、氏名、学業成績などの個人情報を記載した118人分の「生徒指導要録」を紛失し、生徒や保護者に紛失の事実を伏せたまま再作成していたことが13日、同校への取材で分かった。昨年10月に紛失を把握し、教職員らが校内外で約1週間にわたって入念に捜したが発見できず、「誤って焼却処分した可能性が高い」と判断して公表しなかったという。荻原一郎校長は毎日新聞の取材に、意図的な隠ぺいを否定した。

 同校によると、紛失した指導要録は当時2年(現3年)の3クラス分で、職員室内の施錠された金庫で保管。生徒1人につき4枚の用紙に、生年月日▽現住所▽保護者氏名▽学業成績▽取得単位数▽行動の記録▽出欠席状況−−などの個人情報が記載されていた。

 昨年10月22日、教務主任の50代男性教諭が指導要録がなくなっていることに気づいた。徹底的に捜しても見つからなかったことから県教委と相談した上で、指導要録は金庫内の別の書類と共に焼却処分した可能性が高い▽電子データでも管理されており、教職員が原本を持ち出す可能性は低い▽外部の人間が侵入した形跡がない−−などの理由から盗難事件とは考えず、「個人情報が漏えいする緊急性はない」として公表しなかったという。指導要録は、保存していた電子データを元に昨年11月上旬までに改めて作成したという。

 荻原校長は取材に対し、「個人情報を紛失してしまい、大変申し訳ないと思っている。これまでに情報が悪用されたという連絡は受けていないが、二度と起きないよう生徒や保護者に説明し謝罪したい」と話した。【田ノ上達也】