ブログネタ
日々の出来事 その2 に参加中!
6405b916965a12729a52d5a83411d337_s
引用元:2015/10/ 4 15:13 dot.

 スマホにPC、タブレット……さまざまなITツールに囲まれて育つ現代の子どもたち。これを制限すべきか否かが、親にとっては悩みどころ。子育て世代でも、意見はさまざまだ。

 ゲーム関連会社に勤務する女性は、現在小1の息子が保育園の時からニンテンドーDSやiPadに積極的に触れさせてきた。好きなだけやらせてITに興味を持たせたい。そう考えるのには、夫婦共に理由がある。

 女性は日々、IT人材の不足を痛感していたし、会社経営の夫も仕事で、SNSを使いこなす中高生らのアイデアの斬新さに感心した経験があったのだ。

「ゲームも時間制限は一切しません。息子はYouTubeで攻略法まで研究して熱中していますが、とことんやればいつか飽きて、やらなくなるでしょうから心配はしていません」

 周囲では一日1時間などと制限している家庭も多い。

「そういう家では子どものほうに、もっとやりたいという『不足感』が常にあるので、取り上げた途端泣きわめくし、それをまた親が怒る。親子がお互いにストレスを抱えているように見えます。うちはやりたいだけやらせることで、自然に自分でけじめがつけられています」

 女性は2、3年後には息子にスマホを与えるつもりだ。もちろん時間制限は考えていない。

 社会に出たらITスキルは必須となる時代に、子どもにどこまでITツールを使わせるかは、子育て中の親にとって悩みどころだ。スマホやタブレットを拒否していたらIT時代についていけなくなる、と考える親がいる一方で、慎重派も少なくない。

 3人の子どもを持つ神奈川県の女性(35)はその一人。前出の女性と同様、小1の息子がいるが、昨年のある苦い経験から、タブレットの使用を禁じている。

「知育アプリっていいよ。うちの子は日本地図も時計の読み方もすぐに覚えちゃった」

 そんな同僚の言葉に、それじゃあうちも、と気軽な気持ちで使わせてみた。ところが、最初は一緒にやっていたが、家事などで手が離せないときに、子守り代わりに一人で触らせると、タブレットに顔を近づけて、延々やりだしてしまった。無料アプリに入っている広告をどんどん押してしまい、全然関係ない画面を見ていたり……。

 もうおしまい、と離そうとすると、タブレットにしがみついて大泣きし、食事もお風呂もままならなくなった。そんなバトルが週末ごとに3回続いたところで、ついにタブレットを封印。将棋盤を買ってきて「こっちのゲームのほうが面白そう」と誘い、なんとかあきらめさせた。

「制限しすぎるのはよくないとは思うけど、まだ早いかなと」

※AERA  2015年10月12日号より抜粋