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引用元:2015年09月11日 河北新報

 仙台市教委は10日、市立中1年の男子生徒=当時(12)=が昨年秋、いじめを苦に自殺した問題を受けて実施した緊急調査の結果を公表した。小中学校など市立全192校が4~8月に把握したいじめは6461件あり、うち5652件(87.5%)を「解消した」、809件は「指導中」(12.5%)と分類した。

 特に「心配な状況が見られる」と回答したのは小中学など59校の計99件。内訳は多い順に「再発の可能性がある」が33件、「経過観察を要する」24件、「被害、加害が入れ替わるなど継続した見守りが必要」15件だった。

 情報共有の課題も浮き彫りになった。被害、加害双方の保護者に指導方針を説明していない例が小学6校であった。小中学5校ではいじめの疑いがある情報が教職員から管理職に伝えられていなかった。

 学校別のいじめ件数は小学5628件、中学786件、高校など47件。このうち指導中とされたのは小学696件、中学111件、高校など2件だった。市教委によると、自ら命を絶った男子生徒が通っていた中学はいじめ2件を把握し、ともに「解消済み」とした。

 市教委は2014年度のいじめ件数も公表。小中学校などで計1万4158件と前年度に比べ368件増えた。「解消した」が1万4112件と全体の99.7%を占め、「指導中」が40件、「転校など」は6件だった。

 調査結果は、市上杉分庁舎であった市いじめ問題対策連絡協議会で報告。大越裕光教育長は「学校が解決したと考えても深刻な結果になることもある。油断せずに対応することが重要だ」と述べた。委員からは「解決したと判断した根拠を示すべきだ」「学校はからかいのような行為も軽視せず、きちんと受け止めてほしい」との意見が出た。