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引用元:信濃毎日新聞

 文部科学省が4月に実施した全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)をめぐり、県内の77市町村教育委員会のうち75市町村教委(97%)が、ホームページ(HP)などを通じて広く一般に学校別成績を公表する考えのないことが22日、信濃毎日新聞の取材で分かった。残る上水内郡飯綱町と東筑摩郡山形村の2町村教委は、未定としている。

 市町村教委による学校別成績の公表は、学校間の過度な競争を避けるため禁じられてきたが、文科省が方針を転換し、昨年度から認められるようになった。文科省が25日に本年度の結果を発表するのを前に各市町村教委に取材した。

 学校別ではなく、市町村全体の成績などを公表する考えを示したのは、全体の49%に当たる38教委(埴科郡坂城町は小学校のみ)だった。南佐久郡小海町と飯綱町、下伊那郡豊丘村の3教委は昨年度の対応を変更し、本年度から公表する意向だ。

 県内では昨年度、学校別成績をHPや広報誌などで広く一般に公表した市町村教委はなかった。文科省の調べでは昨年11月時点で、全国114市町村教委が昨年度の結果を公表したか、する予定としていた。

 県内の市町村教委は本年度もほとんどが学校別成績の公表を予定していない。理由として、学校間の序列化や競争の激化につながりかねないとの懸念がある。取材では「学校ごとの比較は本来意図するところではない」(安曇野市教委)といった意見が目立った。市町村に小中学校が一つしかない場合や児童や生徒が少ない場合は、学校別成績の公表が児童生徒の特定につながる恐れがある―との指摘もある。

 一方、昨年度と同様、保護者らに限って学校別成績を伝える方針を示した教委もあった。いずれも「全国平均や県平均との比較」といった傾向を盛り込む考えだ。上伊那郡宮田村教委は村教委定例会でも成績を示すという。

 県教委教学指導課は、県教委としての公表について「各市町村教委と相談しながら対応する」としている。