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引用元:2015年8月20日17時19分 朝日新聞デジタル

 関西大学第一高校(大阪府吹田市)が今春の入試で、出願希望の受験生がいる中学側と試験1カ月前に「受験相談」と称して面談し、事実上の合否を出していたことがわかった。大阪府は「入試の合否基準に不透明な点がある」として、改善を求めた。

 府などによると、同校は今春、関大一中からの内部進学者を約250人、それ以外を約150人募集。2月10日の筆記試験の約1カ月前、第1志望とする受験生がいる中学校の進路指導担当者らと面談し、中学側が示した受験生の内申点やテストの成績をもとに合格を内定、中学側に示していた。内定した受験生は筆記試験のほか中学時代の成績や活動実績も考慮する「専願A」に出願。結果、119人全員が筆記試験を経て合格した。

 一方、受験相談で合格の内定を得られなかった受験生らは、主に試験の成績で合否を決める「専願B」で出願。16人合格したが、50人が不合格になった。試験は計580点満点で、「専願A」で合格した受験生の最低得点284点に対し、「専願B」で不合格になった受験生の中には、それより79点高い363点を取っていたケースもあった。

 府私学・大学課は「私学の入試制度は学校の裁量で、事前相談をしている学校は多いが、点数の逆転に不透明な部分があり、学校内部から不公平との指摘が出ている」として改善を求めた。

 学校関係者によると、受験相談の仕組みは約10年前に導入された。共学化した際、女子の受験生が想定ほど集まらなかったことが背景にあり、その後も定員を確保するために続けられてきたという。

 同校は府に対し、「事前の相談のみで合格を決めたのではなく、中学校での成績と当日の試験の成績で判断しているが、わかりやすい制度にしたい」と話しているという。