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引用元:毎日新聞 2015年06月18日 15時00分

 陸上自衛隊高等工科学校(神奈川県横須賀市)の職員で同校卓球部顧問の男性2等陸曹が、部員から部費名目で現金を集め、パチンコなどの遊興費に充ててい た疑いが強いことが、関係者への取材で分かった。被害は、少なくとも卒業生を含め約40人、総額約700万円に上るとみられる。陸自警務隊が調査してお り、陸曹を詐欺容疑などで送検する方針。

 関係者によると、陸曹は遅くとも約2年前から30人前後の部員に対し、毎月1万5000〜3万 円程度を「部費」として納めるよう強要。「俺のパチンコ代になる。早くよこせ」などと言ったこともあったという。2014年10月ごろ、部員側が学校に抗 議し、警務隊が内部調査を進めていた。

 警務隊の調査では「卓球部金銭出納帳」には、部費に関して「部費(¥10000×35名)」「部費(26名×¥5000)」など、実際の集金より低額とみられる金額が記されていた。部費に関する記録がない月もあり、陸曹が恒常的に流用していた可能性があるという。

 警務隊は今年6月、部員らに納めた部費などを申告する「上申書」を配布した。

 毎日新聞が入手した上申書は「だまし取られた金額を証明するもの」「だまし取られた日を証明するもの」などの記入を求めている。

 同校は、毎日新聞の取材に校内で詐欺容疑事件があったことは認めているが、詳細については、「調査中で答えられない」としている。

 同校は武山駐屯地内にあり、主に15〜18歳の陸上自衛官候補生が在籍。部活動は体育系や文化系など37のクラブがある。【福永方人】